2014.8.20 News /

エコパーク・南アルプスの食害深刻化 高山でシカ銃駆除強化 3000メートル級地帯 日数6日に倍増

 環境省は22~27日、南アルプス・仙丈ケ岳(標高3033メートル)の山梨県側にある小仙丈沢カールで、銃によるニホンジカの駆除を行う。高山植物の食害や踏み荒らし被害が深刻化しているためで、3000メートル級の高山帯での駆除は昨年に続き2回目。今回は昨年より3日長い6日間行う。登山者の安全確保のため、複数箇所に警備員を配置する。

 同省や市みどり自然課によると、シカの生息域は狩猟者の減少や温暖化の影響で、1990年代後半から標高1800メートル以上の高山帯にも広がった。これに伴い、希少なアツモリソウをはじめ、ミヤマシシウドやキンポウゲなど高山植物への食害が深刻化。7月に南アルプスを視察した石原伸晃環境相は、シカの食害対策強化の必要性を指摘していた。

 昨年は3頭のシカを確認し、1頭に1発を発砲。シカがいた周辺に血痕があったことから、弾はシカに命中したとみられたが、撃たれたシカの姿はなかった。今回も餌でシカをおびき寄せて駆除する方法を試験的に行う。

 登山道を閉鎖せずに行うため、警備員を複数配置。捕獲区域周辺に登山者がいる場合は発砲をしないという。同省は「南アルプスの国立公園指定50周年やユネスコのエコパーク登録を受け、自生する植物は重要性があることが再認識されている。南アルプスを守っていくために、シカの捕獲を重点的に行っていく」としている。

 (山梨日日新聞 2014年8月20日付)
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