「貴陽」収穫玉張り良好 南アで作業本格化

収穫時期を迎えたスモモの高級品種「貴陽」=南アルプス市湯沢

 南アルプス市内でスモモの高級品種「貴陽」の収穫が本格化している。作業は8月上旬まで続く。
 同市湯沢の高石栄貴さん(63)は約20アールの畑で栽培し、22日から収穫を始めた。果皮の表面に浮かぶ「輪紋」と呼ばれる筋や硬さを確認しながら、丁寧にもぎ取っている。6月下旬の高温や、今月14日夜から降り続いた大雨の影響で、日焼けや玉割れなどが確認されたものの、玉張りがよく糖度の高い果実に仕上がったという。
 貴陽は高石さんの父・鷹雄さんが生み出した品種。高石さんは「気象条件が毎年のように変わり、作りにくさはある。ただ、物価高でも買ってくれる人においしいものを届けるのが農家の使命。味のいい高品質なものを出荷したい」と話している。
 JA南アルプス市によると、貴陽は一般的なスモモの約3倍の重さがある。高温が続いたことで、出荷時期は昨年より1週間程度遅れているが、玉張りは良好で、糖度17度前後で出荷されているという。

(山梨日日新聞 2025年7月29日掲載)

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