2013.1.25 News / その他 /

山岳遭難死、平成最多23人 昨年県内

 2012年に山梨県内で発生した山岳遭難の死者数は23人で、平成に入り最も多かったことが24日、県警のまとめで分かった。山岳遭難の発生件数は83件で前年より10件増加した。山岳遭難の増加は中高年層を中心とした登山ブームが背景にあるとみられ、県警は注意を呼び掛けている。

 県警地域課によると、昨年1年間の遭難者数は88人(前年比3人増)で、このうち死者は23人(同9人増)、負傷者は41人(同1人増)、行方不明者は1人(同1人減)、残る23人にけがはなかった。死者数は県警に記録が残る1965年以降、5番目に多かった。

 遭難者を年代別でみると、60代が3割以上に当たる31人で最も多かった。次いで30代、40代が各13人、50代が12人などで、80代が2人だった。遭難原因は、スリップなどによる滑落が26件、転倒が19件、道迷いが16件、発病と転落が各8件など。

 山岳別では南アルプス山系が最も多い30件、次いで秩父山系の20件、大菩薩・道志山系の16件、富士山と御坂山系の各6件など。単独や2人組の少人数で登山した際に遭難するケースが目立った。

 県警は、山岳遭難が増えた背景に、中高年層を中心とした登山ブームがあると分析。「技術や体力、知識が足りないにもかかわらず、ハイキング感覚で登山し、急な天候の変化などに対応できない遭難者もいる」(宮崎清県警生活安全部長)として、県警は注意を呼び掛けている。

 (2013年1月25日付 山梨日日新聞)

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