県道規制GWやきもき 早川続く片側通行、落石を警戒

片側交互通行となっている南アルプス公園線=早川町新倉

■宿泊業者全面化で「孤立」懸念

 早川町新倉の県道南アルプス公園線で落石に伴う片側交互通行規制が始まってから1カ月が経過した。規制解除の見通しは立っておらず、例年観光客が多く訪れるゴールデンウイークを迎え、規制区間の先にある宿泊業者らからは観光への影響を懸念する声が上がる。落石が確認されたり、天候不良となったりした際には一時的に全面通行止めとなったこともあり、「観光客が孤立する事態とならないか不安だ」との声も聞かれた。

 県峡南建設事務所によると、通行を規制しているのは同町新倉の約100メートルの区間。3月18日に県道上への落石が確認され、県は同月28日まで時間を限定しての片側交互通行として仮設の防護柵を設置。同日正午から時間規制を解除し、終日片側通行となっている。
 ただその後も落石や、落石の音が聞こえなくなる降雨などの際には一時的に全面通行止めとなった。同事務所によると、落石が発生しているのは早川を挟んで県道と反対側の斜面で、発生地点の高さは約300メートル。事務所の担当者は「斜面の補強工事を実施するのは簡単なことではない」と説明する。
 規制区間には落石を防ぐための洞門があり、事務所は今年6月から来年3月まで片側通行に制限した上で補修工事を実施する予定だったが、今回の落石により斜面の崩落範囲が拡大。補修工事の終了時期にも影響が出る可能性があるといい、「規制解除の時期は未定」(事務所担当者)と明かす。

(山梨日日新聞 2025年4月28日掲載)

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