日本山岳会が「山岳誌」刊行へ 全国4000座網羅、山梨からは151座

 日本全国の山・4000座の情報を収めた山岳情報事典「新日本山岳誌」が10月中旬刊行される。日本山岳会(平山善吉会長、会員6000人)が創立100周年を記念して編集したもので、全国約4000の山の歴史、地質、植生、登山道などを網羅している。山梨の山は151座が掲載されている。

 同書は2000ページの大冊。北は北方領土の国後、択捉、南は南西諸島の西表、石垣の山までを90の山系・山脈に区分して掲載している。4000の山は山名の読み方、標高、山の成り立ち、山名の由来、歴史、文化、民俗、登山記録、山頂の展望、登山道とコースタイムなどで構成。巻頭では200ページをさいて日本の山を総論的に解説している。

 地元の山に詳しい同会25支部の会員約470人が調査、執筆した。県境の山は支部間で調整した。山梨は富士山や南アルプス、八ケ岳、奥秩父、御坂山系、大菩薩連嶺のほか、道志や上野原など中央線沿いの山々151座が収められている。そのうちの125座を山梨支部の高室陽二郎さん、深沢健三さんが担当、山村正光さんが協力した。

 山梨百名山をベースにしながら、歴史のある塩ノ山(塩山)黒岳(大月、塩山)奈良倉山(小菅、大月)高尾山(勝沼)菊花山(大月)三国山(山中湖)苗敷山(韮崎)斑山(北杜)など、信仰や生活と結びついた身近な山も数多く紹介している。

 日本山岳会は1905(明治38)年に創立された。創立メンバーの高頭式が、その翌年に「登山の気風を興すべし」の言葉で有名な「日本山嶽志」を発刊。全国の2140座を紹介し、近代登山の発展に寄与した。その後、山系別、県別の山の本は多数出版されたが、全国の山を網羅した本は同書が約100年ぶりとなる。

 ナカニシヤ出版(京都市=電話075・723・0111)刊、菊判、1万8900円。

(2005年10月4日付 山梨日日新聞)
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