2018.8.05 News /

「山梨の山歩き楽しんで」 甲府で山の日全国大会プレイベント 紀行作家ら魅力語る

 「やまなしで過ごす『山の日』シンポジウム」(同実行委主催)が4日、甲府市総合市民会館で開かれた。国民の祝日「山の日」(8月11日)を記念した全国大会が来年8月、山梨県で開かれることから、プレイベントと位置づけて開催。紀行作家でバックパッカーのシェルパ斉藤さん、アウトドアスタイル・クリエイターの四角友里さんが多様な山の楽しみ方を語った。

 斉藤さんは1995年に北杜市に移住。ヒッチハイクや自転車、耕運機を使った山旅をはじめ、国内外でロングトレイルの旅を続けていて、北杜市の瑞牆山から奥多摩まで舗装路を踏まずに行けるトレイルルートを紹介した。「富士山をずっと眺めながら旅できるのが山梨の魅力。山梨に住んでいることをもっと楽しんでほしい」と呼び掛けた。

 四角さんは「山スカート」を世に広めた、女子登山ブームの火付け役。「子どもの頃から運動音痴で山には縁がないと思っていた」という自身の経験を通して、「装いの楽しさが山歩きの入り口になればいい。あの美しい自然をもっと多くの人に見てほしい」と話した。

 二人は、山頂を目指すだけではない山の楽しみ方についても語った。斉藤さんは「いい出会いがあると、いい記憶が残る」と山旅での交流の大切さを強調。四角さんは「山の感動は高さや難しさ、日数と必ずしも比例しない。自分にとってのゴールを見つけると山の魅力が広がる」と語った。

 イベントは「山の日」が国民の祝日となった2016年から、県や市町村、森林整備に関わる団体などで組織する実行委が開いている。この日は甲府一高ア・カペラ部による祝日「山の日」制定記念曲「山はふるさと」の合唱もあった。

 【写真】山の魅力について語るシェルパ斉藤さん(中央)と四角友里さん(右)=甲府市総合市民会館

 (山梨日日新聞 2018年8月5日付)

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