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「作品に対しては自分が一番厳しい目を持っている。自分が納得できなければ外には出せない」と話す三井康生さん=南アルプス市立美術館
陶芸家三井康生さん(韮崎市)の作品展が、南アルプス市立美術館で開かれている。ブドウや桃の灰釉を使った、温かみのある優しい色合いの茶わんや花器、大皿など、初期から最新作まで約80点を展示。大地から土をもらい、果樹の灰から色を生み出す、三井さんの心と情熱が伝わってくる。 22歳の夏から美濃焼陶祖13代加藤清三氏に師事した後、山梨に戻り、韮崎市内で「日月窯」を築窯。自分らしい焼き物を追求する中で「その土地の原材料を使って焼くことが大事」という師の言葉を支えに、桃やスモモ、巨峰などの剪定枝からとった灰釉の可能性に着目した。 5年の歳月をかけて淡い紫や青、薄紅色のうわぐすりの抽出に成功。不安定ながらも、焼き物の面白さ、自身の個性を出すことのできるオリジナルの灰釉との出合いは、新たな作陶の基軸となり、山梨美術協会展や日本現代陶彫展などで受賞を重ねた。 22日まで。月曜休館。問い合わせは同美術館、電話055(282)6600。
(山梨日日新聞 2026年3月6日掲載)