2014.7.17 News /

林道南アルプス線 復旧来月半ば以降 亀裂複数、再崩落の恐れ 観光業者に大打撃

 南アルプス市芦安芦倉の林道南アルプス線で起きた土砂崩落で、県は15日、通行止めとなっている林道の復旧は早くても8月中旬になるとの見通しを明らかにした。林道の斜面に複数の亀裂が確認され、県は再崩落の恐れがあるとして、通行再開へ安全確保の方法を検討している。同市側から南アルプスへ向かうルートは夏山シーズン後半まで遮断されることになり、周辺の観光業者に大きな打撃となりそうだ。

 土砂崩落は8日に林道脇の斜面で発生。高さ40メートル地点から、幅10メートルにわたって崩れた。南アルプス登山の玄関口・広河原へのルートは、この林道と早川町側からの県道南アルプス公園線があるが、林道の通行止めにより、広河原へは県道からしか向かえない状況になっている。

 県は9日に土砂崩落現場付近の斜面で複数の亀裂を確認。再崩落の危険があることから通行止めを継続し、15日に測量を始めた。今後、亀裂が入った岩の補強や撤去などを検討し、復旧工事を実施するとしている。

 地元観光関係者にとって、南アルプスの登山者らでにぎわう夏は一番の書き入れ時。同市芦安芦倉の温泉旅館「白雲荘」は、通行止めの影響で7月の予約の大半がキャンセルになったという。経営者の伊東隆雅さん(61)は「7月中旬からお盆ごろまでの繁忙期に通行止めが続けば死活問題。一日も早い開通をお願いしたい」と話す。同市は、通行止めに伴う経済的損失が市全体で億単位に上るとみて、県に対し今後も早期復旧を求める方針。

 県治山林道課は「できる限り早い通行止め解除を目指すが、通行者の安全を最優先に考えて対応する」としている。

 【写真】林道の斜面に見つかった亀裂。再崩落の危険があり、通行再開には約1カ月かかる見通しだ=南アルプス市芦安芦倉(県提供)

(山梨日日新聞 2014年7月16日付)

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