輪かんじき作り継承へ 芦安ファンクラブ作り手絶え証言から再現

南アルプス市のNPO法人芦安ファンクラブ(花岡利幸会長)は、雪上を歩く道具「輪かんじき」作りに取り組んでいる。かつて同市芦安地区で盛んに作られたが、今は作り手がいない。技術を後世に残そうと、作り方を知る人の証言などを基に再現を試みていて、体験講座などを通じて広めていく考えだ。

NPO法人によると、芦安地区の輪かんじきは、ヒノキの枝を煮て曲げた木の輪に、ミズナラで作った歯を取り付ける。険しい雪道も登れるため、富山県の芦峅寺(あしくらじ)地区と並び、全国的に有名な生産地だった。年間200~300個を都内の運動具店などに出荷していたこともあるという。

しかし、昭和40年代以降、アルミ製の輪かんじきや外国製のスノーシューが普及すると生産者も減少。今では輪かんじき作りをなりわいとする人もいなくなった。

NPO法人は、輪かんじき作りを見たことのある人の証言やかつて作られた輪かんじきを基に再現しようとしている。今年3月には、材料となるヒノキの枝を集め、かんじき用に曲げる作業を行った。14日には、南アルプス市芦安山岳館で、これまでに作った材料を実際に組み立てる体験講座を開く。

まだ作り方の全容は分かっていないが、試行錯誤しながら完成度の高いかんじきを目指している。NPO法人は「技術を確立したところで、マニュアルなどを作り、後世に残したい」と話している。

体験講座は誰でも参加可能で定員は10人。材料費として2000円が必要。問い合わせ、申し込みは同館、電話055(288)2125。

【写真】ヒノキやミズナラで作った芦安地区の輪かんじき=南アルプス市芦安芦倉

(2013年12月12日付 山梨日日新聞)

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