景観や動植物… 南アルプス一冊に教授ら18人学術価値執筆

南アルプス市の南アルプス市芦安山岳館はこのほど、北岳や間ノ岳など白峰三山の動植物や地形、景観などをまとめた「南アルプス 白峰三山の自然」=写真=を発行した。南アルプスの世界自然遺産、生物圏保存地域(エコパーク)登録活動を受け、学術的な価値をまとめた。

本はA4判、314ページ。山梨県立大や静岡大、信州大の教授ら18人が南アルプスに関するそれぞれの研究分野について執筆。同館の塩沢久仙館長と静岡大理学部の増沢武弘特任教授が編集者を務めた。

南アルプスの景観や地質、地形、植物、動物など全6テーマで構成している。植物分野では固有種のキタダケソウやキタダケヨモギなどを写真と文章で紹介しているほか、山岳信仰や開山の経緯などの歴史も記している。

塩沢館長は「多分野の専門家から寄稿してもらい、南アルプス全体の価値をまとめた書物ができた。南アルプスの価値をもう一度見つめ直す機会になる」と話していた。

本に関する問い合わせは同館、電話055(288)2125。

(山梨日日新聞 2013年11月2日付)

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