トレッキングルート整備開始 南アルプス市 櫛形山、来春完成めざす

 南アルプス市は、櫛形山(標高2052メートル)西側斜面にトレッキングルートの整備を始めた。南アルプスの山々を一望できるエリアもある全長約5.5キロで、来年3月の完成を目指す。

 市は、県みどり自然課や中北林務環境事務所などに、保安林内の間伐や県立自然公園地域の木材の伐採、案内板などの広告物やベンチ、トイレなどの設置に関わる許可申請書を提出。10月中旬までに建設工事の着工に必要な許可を受け、間伐の必要がない斜面の整地を始めた。11月中には木製遊歩道の整備など本格的な作業に入る。

 市は5~6月、櫛形山の自然環境に詳しい有識者や専門家らに依頼し、希少動植物の生息域などについて調査した。

 計画ルート付近に県のレッドデータブックで絶滅危惧種に指定されている植物2種が確認されたが、市はルート付近に生息する希少植物の移植を行うなどした上で、「建設に支障はない」と判断していた。

 市プロジェクト室によると、トレッキングルートは富士川町の池の茶屋登山口(標高1850メートル)から同市のアヤメ平(標高1900メートル)を結ぶ全長約5.5キロ。

 (2012年11月6日付け 山梨日日新聞)

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