国内版ワーホリ 南ア市で 県内初の受け入れ 地域課題解消へ活動

約10年空き店舗になっている物件で、子育て中の母親の要望などを聞く市原優希さん(左から2人目)=南アルプス市桃園

 南アルプス市は、都市部の若者らが市内に滞在し地域の仕事や暮らしを体験する「ふるさとワーキングホリデー」事業を始めた。総務省が2017年に始めた制度で、県内で導入する自治体は初めて。7月下旬から8月27日までに東京都内の大学院生ら2人が市内を訪れ、空き店舗を活用した地域課題の解決策の提案や、農作業の体験をした。

 ふるさとワーキングホリデーは、各地域の事業者が都市部の若者らの就業を受け入れ、農作業や地域課題の解消に向けた活動に取り組んでもらう。地元住民との交流などを通じて地域の魅力を伝え、将来的な移住、定住を促進する狙いもある。南アルプス市では2週間程度の滞在を受け入れ、宿泊費や交通費などは市が補助する。
 市は、移住希望者らの相談に応じる「移住アンバサダー」に若者の受け入れを依頼して試行的に事業をスタートした。7月21日~8月1日に初めて実施したふるさとワーキングホリデーでは、農業や宿泊業などを手がける「and farm」(同市湯沢、扶瀬聡史社長)に受け入れを依頼。同社は、早稲田大大学院修士課程1年の市原優希さん(22)に約10年空き店舗になっている物件の活用策の提案を業務委託した。
 東京都出身の市原さんは建築学を専攻し、地域に根差した建築空間の研究をしている。市が移住・定住希望者に提供する同市十日市場の「お試し住宅」に滞在しながら、市民活動センターや子育て支援センターなどで開かれるイベントに参加し、市民の声を取材。「子育て中の母親が食事をしながら集える場がほしい」といった要望を受け、店舗に小上がりを作るなど子育て世帯が集まりやすい場を提案した。

(山梨日日新聞 2025年8月29日掲載)

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