南ア市PR 行政っぽくなく スポット、特産、店…インスタで 10秒動画つながり生む

市内の店紹介で、開店の経緯などを聞く中村直貴さん=南アルプス市内

 南アルプス市は、写真共有アプリ「インスタグラム」の市公式アカウントを地域活性化に活用している。昨年5月から本格運用していて、市内の店舗や市産フルーツなどについて10秒程度の動画にして投稿。担当者は「『いかにも行政』のような雰囲気が出ないようにし、利用者が楽しいと思ってもらえるように心がけている」と話している。

 市公式アカウントでは、市内の紅葉スポットや市産のシャインマスカットを使用したアレンジレシピ、市内で開かれたイベントなどを週3回のペースで投稿。動画は10~15秒がほとんどで、空き時間などの短い時間に視聴できるようにしている。
 市内店舗のPR動画も依頼に応じて作成。11月25日現在、飲食店など13店を取り上げている。アカウントをフォローして動画の最後に出てくるキーワードをコメントすると、紹介した店の割引券が抽選でもらえる企画も実施。アカウントを運営する市秘書課の中村直貴さん(34)は「市内にはすてきなお店が多く、魅力を紹介することで市を盛り上げていきたい」と話す。
 動画をきっかけに市民とつながりができ、「市役所に相談しやすくなった」との声も聞かれるという。投稿動画を通して、市内の卵を商品に使用したい洋菓子店に養鶏場を紹介するケースもあったといい、中村さんは「つながりを生み、市民の役に立てれば」と話す。
 市公式アカウントのフォロワーは約4800人(今月12日現在)で約7割が市外在住という。動画には「#(ハッシュタグ)南アルプス市は山梨です」を付けて投稿。中村さんは「南アルプス市の知名度はまだまだ。動画で南アルプス市を知ってもらい、訪れてもらうきっかけになれば」と話している。

(山梨日日新聞 2023年12月19日掲載)

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