来年度予算案に南アルプスのシカ食害対策費 富士山世界文化遺産登録支援には3800万

 2008年度予算の財務省原案について、山梨県が21日、要望・提案した43項目を分析した結果、富士山世界文化遺産登録の支援費として、3800万円が内示されたことが分かった。

 内示額は概算要求額の半分程度にとどまったものの、前年度より18・8%増加。県などは来年度、構成資産とするための文化財指定や保存管理計画の策定、推薦書素案の作成を行う。

 野生鳥獣の広域的な保護管理の推進では前年度比36・3%増となる1億5000万円が内示。このうち、南アルプス国立公園のニホンジカによる食害が拡大していることを受け、環境省が行う対策事業が初めて認められた。関東山地のニホンジカ個体群の調査も来年度から行われる見通し。

 複数の国際観光テーマ地区を結ぶ観光ルート構築とモデル事業の創設として4億1600万円が内示され、県は取り組める事業があるか確認する方針。

(2007年12月22日付 山梨日日新聞)

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