2007.3.16 News / 登山 / 人物・団体 /

「南ア市」と「夜叉神」両観光協会が統合へ 観光振興へ資源一元化 自主財源で事業展開

 南アルプス市観光協会と同市芦安地区の夜叉神観光協会は来年度、統合し、新たな南アルプス市観光協会が誕生する。連携を主導してきた市は、統合によって十分な自主財源や職員を確保するとともに、山岳や果樹など市内全域の観光資源の一元化を図ることで、より効果的な観光振興策に取り組んでいく考えだ。

 新しい市観光協会には、企画物産、観光農園、旅館飲食・交通の3部会を設置し、それぞれに関係団体や民間企業、個人ら、さまざまな関係者を取り込む計画で、JAこま野や同市商工会なども会員に加わる予定。会費を募り、事業展開などに必要な自主財源を確保。将来的には職員数を増やし、組織体制の充実も図る。

 4月には市から職員2人程度が新しい観光協会の事務局に出向する見通しで、早期統合に向けて準備を進める。来年度中には、設立総会を開いて正式に発足させ、将来的には行政から独立した法人化を目指すという。

 同市の観光の目玉となっている山岳観光や果樹観光は、これまで夜叉神観光協会やJAこま野などの各団体がそれぞれ取り組んでいる状況で、複数の観光資源を相互に生かすような取り組みがなかった。観光客を呼び込んでも市内を総合的に案内できる体制が整っていないのが課題だった。

 両観光協会の統合によって、さまざまな団体や企業、個人が一体となって宣伝、案内できる体制づくりが可能になる。

 市観光協会長を務める石川豊市長は「観光協会が一体となって山岳・果樹観光に取り組むことで、観光客の増加が期待できる」と話している。

(2007年3月16日付 山梨日日新聞)

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