南アIC周辺 施設開業へ 市 年内に募集案内公表 3.3ヘクタール開発

南アルプス市が開発に着手する南アルプスIC周辺の「中央エリア」。「コストコホールセール南アルプス倉庫店」の臨時駐車場北側に位置する=南アルプス市十日市場
南アルプス市は、同市吉田の南アルプスインターチェンジ(IC)の周辺約3・3ヘクタールの開発に着手する。市の玄関口として、商業施設や体験・滞在型施設の開業を想定。年内に企業に向けた募集案内を公表し、2026年度には参入企業との立地協定を結ぶことを見込んでいる。28年度までの施設開業を目指す。
開発を進める地区は、新山梨環状道路と中部横断自動車道などに囲まれた同市吉田と十日市場の3・3ヘクタールの「中央エリア」。現在は桃畑などが広がる同エリアの地権者は51人で、市は24年度から中央エリア地権者開発推進協議会を開き、活用に向けた課題の解消や理解促進のため、複数回の協議を進めてきた。
市は土地利用調整と地権者との合意形成が進んだことなどから、中央エリアの開発に着手。県道を挟んだ場所にある米国系会員制スーパー「コストコホールセール南アルプス倉庫店」を含む複合施設「fumotto(フモット) 南アルプス」との「相乗効果が期待できる施設の開業を想定している」(南アルプスIC周辺整備室)という。
市は9月定例市議会に提出した一般会計補正予算案に、立地企業の募集や造成設計に関わる整備費用(5119万円)を盛り込み、市の土地利用方針に合った企業を選定する「立地企業選定委員会」を設置する条例案も提出。いずれも可決された。
市は23年7月、「南アルプスIC周辺高度活用推進計画」を策定。中央エリアに加え、同ICの東側と国道52号(甲西バイパス)の西側エリアの土地活用も検討している。
(山梨日日新聞 2025年10月10日掲載)