2010.5.16 News / 登山 / 人物・団体 /

南アルプス世界遺産登録へステップ ユネスコ保護区めざす 3県10市町村 指定へ推進部会設置

 山梨、長野、静岡の関係10市町村でつくる南アルプス世界自然遺産登録推進協議会は15日、韮崎市の東京エレクトロン韮崎文化ホールで総会を開き、ユネスコ・エコパーク(BR、生物圏保存地域)指定を目指し、推進部会を設置した。世界自然遺産登録に必要な生態系や生物多様性に関する学術的情報を集積し、ユネスコ・エコパークの指定を受けることで、登録に弾みを付けたい考えだ。

 ユネスコ・エコパークは、ユネスコの計画に基づき指定される国際的に代表的な陸上や沿岸環境の保護地区のこと。事務局によると、2009年5月現在、世界107カ国553地域がユネスコ・エコパークに指定されている。うち79地域以上が世界遺産と重複していて「登録されれば世界自然遺産登録への重要なステップになる」という。

 推進部会は南アルプス市の今沢忠文市長が部会長を務める。今後、3県の有識者らでチームをつくり、南アルプスの生態系や生物多様性に関する学術的情報の集積などを行い、ユネスコに申請するための調査報告書(申請書)をまとめる。

 総会では会長に小嶋善吉静岡市長、副会長に今沢市長、白鳥孝伊那市長を選出。本年度事業として、ジオパーク推進部会や、南アルプス総合学術検討委員会を開催することとした。総会後には講演会も開かれ、県立文学館の近藤信行館長らが南アルプスの魅力などについて語った。

【写真】ユネスコ・エコパーク推進部会を設置した南アルプス世界自然遺産登録推進協議会の総会=韮崎・東京エレクトロン韮崎文化ホール

(2010年5月16日付 山梨日日新聞)

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