2015.9.22 News /

県内自然公園、整備規制を強化 太陽光発電、乱立歯止め 景観、防災と調和図る

 太陽光発電施設の普及に伴い、山梨県内の自然公園内で規制が強化されている。景観・防災面への影響に懸念が広がっているためで、県は10月から、県立自然公園の普通地域で1000平方メートル超の施設を整備する際に届け出を求める。これに先立って同特別地域で許可基準を厳格化。国立公園も普通地域で1000平方メートル超で届け出が必要となった上、同特別地域で許可基準が厳しくなった。県は新たな規制強化を機に、県土の3割に及ぶ自然公園の乱開発に歯止めをかけたい考えだ。

 自然公園で太陽光発電施設を整備する場合、特別地域はもともと許可が必要だが、普通地域はこれまで届け出などがいらなかった。特別地域でも厳しい規制がある特別保護地区や第1種特別地域は現実的に整備は困難だが、第2種、第3種特別地域は一定基準をクリアし、許可を受ければ設置が可能な状況だった。

 太陽光発電施設が次々に整備され、パネルが景観を損ねたり、工事で防災上の支障が出たりするケースが浮上。環境省は自然公園法施行規則を一部改正し、規制を強化した。

 国立、国定公園の普通地域では8月から計千平方メートル超の施設整備に届け出を求め、国や県が必要に応じて自然公園法に基づく指導を行う。

 また許可が必要な第2種、第3種特別地域は6月から、(1)太陽光発電施設が敷地境界から5メートル以上離れている(2)土地の形状変更が最小限である(3)支障木の伐採がわずか(4)土砂流出の恐れがない-などと許可基準を厳格化した。

 県内には世界文化遺産・富士山を含む富士箱根伊豆、南アルプス、秩父多摩甲斐の3国立公園と、国立公園に準じる八ケ岳中信高原国定公園があり、4自然公園で既に規制が強化されている。このうち富士箱根伊豆国立公園の普通地域は富士山の景観保全のため、県条例でパネル面積が1万平方メートルを超える場合に届け出を義務付けたが、今後は自然公園法が適用され、千平方メートル以上からが対象となる。

 一方、県は県立自然公園条例の規則を一部改正。特別地域の許可基準は8月から国立公園と同様に厳格化され、10月から普通地域も千平方メートル超に届け出を求める。四尾連湖(市川三郷)、南アルプス巨摩の両自然公園が対象。県みどり自然課は「基準を厳格に運用し、自然環境との調和を図る」としている。

 太陽光発電施設をめぐっては、景観計画で一定規模の計画の届け出を義務付ける市町村が相次いでいる。県は本年度、設置事業者に景観、防災面での配慮を求めるガイドラインを策定し、建設が望ましくないエリアを設定して乱開発を抑制したい考えだ。

 (山梨日日新聞 2015年10月1日付)
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