2014.7.08 News /

登山ヘルメット販売急増 県内 着用浸透、商品も多彩

 夏山シーズンの本格化に合わせ、山梨県内の登山用品店で、登山用ヘルメットの売り上げが急激な伸びを見せている。昨年同期と比べ売り上げが倍増した用品店もあり、商品も多様化。隣接する長野県内では登山中の重大事故を防止するため「奨励山域」が設定されるなど、着用を促す取り組みが活発化しており、ヘルメットを常備する動きが山梨県内にも波及したとの見方がある。

 甲府市徳行4丁目の登山用品店「エルク」には、通気性に優れたモデルや折りたたみ可能なタイプなど、色とりどりの商品が並ぶ。黄色やオレンジなど人目につきやすい色のほか、女性を意識したピンクのヘルメットも。山開きを控えた6月の売り上げは前年同期の2倍になったという。

 同店を訪れた甲府市山宮町の会社員飯島宏典さん(34)は「北アルプスを縦走したときに着用率が高くて驚いた。最近はデザインもいい」と話す。

 一方、甲府市上阿原町の「ICI 石井スポーツ甲府店」も昨夏以降、売り場面積を約3倍に拡大。10種類程度を常備しているが、入荷して間もなく売れるヘルメットも少なくないという。

 長野県警は2012年以降、ヘルメット着用の呼び掛けを本格化。同年8月、長野、岐阜両県境の山で男性登山者が滑落した際、ヘルメットを着用していたため頭部への致命傷を免れたことがきっかけだった。県警は東京都内などで講習会を開き、県外からの登山者にヘルメットの着用を要請。同県山岳遭難防止対策協会はヘルメット着用の奨励山域を設定し、着用を促す取り組みを強化している。

 一方、山梨県警はヘルメット着用に焦点を絞った啓発はしていないが、「登山時期やルートに合わせ、装備品の点検には万全を期してほしい」(地域課)と呼び掛けている。県山岳連盟の古屋寿隆会長は「県内にもヘルメットの着用が望ましい山はある。万が一に備え、準備してほしい」としている。

 【写真】さまざまなヘルメットが並ぶ登山用品店=甲府市上阿原町

(山梨日日新聞 2014年7月8日付)
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