安全登山願い、蔓払い 南アルプスで開山祭

つるに見立てた縄をおので切る「蔓払い」の儀式=南アルプス市芦安芦倉

 南アルプスの夏山シーズン幕開けを告げる開山祭が28日、南アルプス市芦安芦倉の野呂川広河原インフォメーションセンター前で開かれた。関係者が「蔓払い」の儀式を行い、登山者の安全を祈った。
 市や観光協会、南アルプス署などの関係者や登山者約100人が出席。金丸一元市長は「自然と共生したまちづくりを使命とし、安全な登山に寄与したい」などとあいさつした。
 芦安小、芦安中の児童生徒17人が「北岳の歌」「雪山讃歌」を披露した後、出席者は山岳遭難事故者へ黙とうをささげ、献花した。
 安全登山を願う「蔓払い」の儀式では、夜叉神太鼓の音が響く中、保坂健市議が「山の案内人」に扮して、門をふさぐつるに見立てたわらの縄をおので切り開いた。出席者は門をくぐり抜けながら安全を祈願した。
 一方、南アルプス署は同日午前6時から、同センター内で山岳指導を実施。市山岳救助協力隊などと連携し、装備品の点検や山岳遭難防止を呼びかけた。

(山梨日日新聞 2025年6月29日掲載)

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