麓の住民、地域活力向上を期待 リニア計画配慮求める

 「世界的に認められた」「地域の活性化につながる」-。南アルプスのエコパーク登録が決まった12日、麓の住民や関係者の間にはお祝いムードが広がった。一方、リニア計画を進めるJR東海に環境配慮への注文も目立った。

 南アルプス市は同日午前8時すぎ、中込博文市長が防災無線で市民に登録を報告。臨時の朝礼会では、約200人の職員を前に「登録が目的ではない。エコパークの理念実現に向けてのスタートの日だ」と訓示した。市本庁舎には登録を祝う懸垂幕を取り付けた。韮崎市は庁舎やJR韮崎駅前などに登録を祝うのぼり旗を掲示。北杜市と早川町も横断幕などを掲げた。

 エコパーク登録に、南アルプス市山寺の河西光江さん(75)は「地元として大変うれしい。登録を機に南アルプス市が元気になってほしい」と喜んだ。韮崎市のNPO法人甘利山倶楽部の清水一理事長(68)は「富士山の世界文化遺産登録のように一種の箔(はく)が付いた。甘利山を含めた南アルプスの名が知れ渡ることで県内外のたくさんの人に親しんでもらえるはず」と期待した。

 リニア中央新幹線計画にある、南アルプスを貫通するトンネル建設に懸念を示す声も相次いだ。

 早川町で南アルプスの動植物ガイドスタッフをしている村井孝一さん(39)は「ルート建設や残土処理など環境への影響が心配されている。エコパークの理念を守り、環境や生態系に配慮した建設を進めてほしい」と要望。県山岳連盟の古屋寿隆会長(63)は「開発によって一度壊れた自然が再生することは容易でない。必要な開発もあるが、保護、保全に重点を置いた活動をしていく必要がある」と指摘した。

 【写真】市役所庁舎に取り付けられたエコパーク登録を祝う懸垂幕

(2014年6月13日付 山梨日日新聞)
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