2014.5.27 News / 登山 / 人物・団体 /

県内登山ルート 難易度分けへ 体力、技術、地形 遭難防止を狙う

 山梨県は県内にある山々の登山ルートを難易度ごとに分ける「グレーディング(ランク付け)」に取り組む。登山ルートを登山者に必要な体力や技術、地形などから難易度付けをして分かりやすく情報提供することで、山岳遭難に歯止めをかけるのが狙い。山岳地帯にある新潟、長野、静岡の3県と連携して作成する。

 横内正明知事が26日、長野市で行われた「中央日本4県サミット」で方針を明らかにした。グレーディングは長野県が作成方針を示していて、6月の公表を目指している。長野県の阿部守一知事が席上で作成方針を示し、横内知事が応じた。新潟、静岡県知事も作成する意向を述べた。

 長野県は、約90の夏山登山ルートを地形の起伏や距離などの特徴、必要な技術により「初心者」「初級者」「中級者」「上級者1」「上級者2」の5ランクに分けるとともに、体力に応じて10のレベルで、計50区分に分ける。専門家やルートを熟知する地元関係者の助言をもとに難易度や体力ランクを決めるという。

 横内知事は「きちんとした装備でない人が遭難をし、救助には費用も掛かる。登山者に自覚を持ってもらうためにも、(グレーディング作成に)取り組みたい」と述べた。作成方法については「長野県の取り組みを踏まえ、考えたい。作成時期は現時点では言えないが、取り組みを進める」とした。

(山梨日日新聞 2014年5月27日付)

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