南アルプス高山植物を無断採取容疑 都内の男性書類送検

 南アルプス市芦安芦倉の南アルプス国立公園内の林道で、高山植物のミヤマハタザオを無断採取したとして、南アルプス署は8日、自然公園法違反(高山植物採取)の疑いで、東京都の男性歯科医師(69)を書類送検した。

 同署によると、男性はチョウ愛好家で「飼っているクモマツマキチョウの餌になるミヤマハタザオが欲しかった」と容疑を認めているという。

 送検容疑は6月23日、公園内の林道で、ミヤマハタザオ約200株を無断採取した疑い。パトロール中の同署員らがミヤマハタザオをビニール袋に入れていた男性を発見した。

 ミヤマハタザオは6月に白い花を咲かせるアブラナ科の高山植物で、広河原周辺などに群生。希少種のクモマツマキチョウが卵を産み付け、幼虫が餌にすることで知られ、山梨、長野両県で無断採取が禁止されている。同署や環境省は今年から合同パトロールを行い、警戒を強めていた。

 (山梨日日新聞 2013年10月9日付)

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