伝統工芸の「切子」59点を奉納、展示 沢登六角堂で祭典

「沢登六角堂切子祭典」で奉納された切子に見入る来場者=南アルプス市沢登

 南アルプス市沢登の伝統行事「沢登六角堂切子祭典」が13日開かれ、精密な切り紙細工「切子」が同所の沢登六角堂に奉納された。
 切子は和紙を重ねて「つきのみ」と呼ばれる刃物で絵や麻の葉、六角模様などを彫る同地区に約360年前から伝わる伝統工芸。「沢登切子保存会」(名取守会長)のメンバーや豊小の児童、巨摩高の生徒らが制作した神仏やアニメキャラクターなどがデザインされた切子59点が奉納、展示された。
 子どもたちがみこしを担いで地区を練り歩いたほか、保存会のメンバーによる切子の体験コーナーもあった。
 沢登六角堂を巡っては、建物がシロアリによる浸食などにより西側に14センチ沈下し、保存会などが修繕費の寄付を呼びかけてきた。同会によると、同日までに264件1021万円の寄付が寄せられた。今月中に修繕工事に着手し、約1年かけて再建する予定。

(山梨日日新聞 2025年10月14日掲載)

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