南ア百名山への思い紹介 芦安山岳館で深田久弥没後40年展 直筆原稿や愛用品も並ぶ

 登山家の深田久弥をしのぶ企画展「深田久弥没後40年展 南アルプスの日本百名山」(南アルプス市芦安山岳館主催、山梨日日新聞社・山梨放送共催)が18日、同館で始まった。深田が著した「日本百名山」のうち、南アルプスにある北岳や甲斐駒ケ岳など10の山にスポットを当てて紹介。それぞれの山についてつづった深田の文章や、山の様子をとらえた写真を展示している。

 南アルプス以外の百名山で、富士山など県内七つの山を取り上げたコーナーもある。会場では、山行の際に深田がかぶっていた帽子や愛用のアイゼンなどの遺品、「日本百名山」の直筆原稿も展示している。

 この日はオープニングセレモニーが開かれ、関係者約70人が開催を祝った。深田の長男森太郎さんも出席し「亡き父も喜んでくれていると思う」とあいさつした。同館の塩沢久仙館長は「それぞれの山をじっくり味わいながら、山の歴史や生態系を知ってもらえればうれしい。深田さんもそういった山の楽しみ方を望んでいると思う」と話している。

 企画展は来年5月31日まで(水曜、年末年始休館。7月16日~8月31日は無休)。午前9時~午後5時。問い合わせは同館、電話055(288)2125。

【写真右上】深田久弥の著した「日本百名山」のうち、南アルプスにある山にスポットを当てた企画展

【写真右中】帽子などの遺品も展示している

【写真右下】「日本百名山」の直筆原稿=いずれも南アルプス市芦安山岳館

(2011年6月19日付 山梨日日新聞)

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