南アルプス マイカー規制の協力金制度継続 適正化協議会方針 昨年並み収入目指す

 南アルプス・広河原に通じる南アルプス林道などのマイカー規制の協力金制度について、県や地元市町などでつくる「南アルプス山岳交通適正化協議会」(会長・今沢忠文南アルプス市長)は今シーズンも継続する方針を固めた。初めて実施した昨シーズンに想定を上回る協力金が集まるなど一定の理解が得られたためで、13日に開く総会で正式決定する。

 マイカー規制は南アルプス林道芦安-広河原間(14キロ)と県道南アルプス公園線奈良田-広河原間(18キロ)で、夏から秋の登山シーズンに実施。2004-07年は道路工事に伴う安全対策として実施したが、工事完了後の昨年は環境保全のための規制に移行した。

 併せて昨年からは協力金制度を新たに導入。人件費などマイカー規制にかかる費用の一部を賄うのが目的で、バスやタクシー利用者に任意で100円の支払いを求めた。昨年は6万3000人余りが協力金を支払い、協力金収入は629万円に上った。

 協力金に応じた通行者の割合は当初の想定を約4ポイント上回る99.7%に上っており、同協議会は「自然環境保護の趣旨に、おおむね理解が得られている」として、今年も昨年と同じ方法で規制を行う方針だ。

 規制期間は6月25日から11月9日までの138日間とする予定で、協力金収入も昨年並みを目指す。同協議会は「2年目となるので、環境保全目的でのマイカー規制と協力金制度の一層の定着を図りたい」としている。

(2009年5月9日付 山梨日日新聞)

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