2005.10.02 News / 登山 / 人物・団体 /

中国の未踏峰探査へ 県山岳連盟 現地で基礎資料収集 60周年登山、ルート選定

 県山岳連盟の有志が10月1日から、友好県省である中国・四川省の西部の康南地方で、未踏峰の探査を行う。2008年に同連盟が創立60周年記念海外登山を行う構想があり、記念登山のための山域選定の基礎資料を収集する。

 探査隊は七人で編成する。隊長は同連盟理事長の青木茂さん(50)で、登はんリーダーが同連盟国際委員長の井口功さん(60)、サブリーダーが同連盟遭難対策委員長の植松一好さん(45)が務める。隊員は山梨学院大山岳クラブの橋本誠さん(22)、高木直幸さん(21)、山梨大山岳会の関秀倫さん(22)、伊藤陽一郎さん(23)。

 康南地方は、チベット東部に接し、巴塘という町の付近から理塘高原周辺にかけてをいう。探査の目的地は、川蔵公路南側の未踏峰・相丘切克(シャンチォチェケォ、標高5,863メートル)と、同山北東にある湖・措納合措(ツォナホォツォ)の周辺山域。

 中国南西部山岳研究の第一人者である中村保日本山岳会理事から、同エリアを紹介された。5000メートル級の未踏峰が数多くあり、周辺での登山記録が少ないことから探査実施を決めた。

 一行は9月30日夜に県内を出発し、10月1日に空路で成都市入りする。2日から四輪駆動車で川蔵公路を西進。4日から徒歩や馬を使って目的地周辺に入り、7日間の日程で未踏峰の山名や標高、山体の形状や氷河などの状況を調べ、登頂の可能性を見極める。帰国予定は16日。

 青木さんは「手つかずの魅力的な山域。今回ルート工作が順調に進めば、山頂にアタックすることも目指したい」と話している。

(2005年9月29日付 山梨日日新聞)

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