山岳測量の歴史を紹介 南ア山岳館で企画展 伊能図や機器200点

 南アルプス市の南アルプス芦安山岳館で18日、企画展「伊能図と南アルプスの測量・地図展-山頂への足跡100年の時空を超えて」(同山岳館、国土交通省国土地理院関東地方測量部主催)が始まった。伊能忠敬(1745-1818年)が測量した地図や新旧の地図、測量機器など約200点を紹介している。

 日本で2番目の高さを誇る同市の北岳の標高が昨年、3,193メートルに1メートル高く改定されたことを機に企画。近代地図の変遷や、登山に深く関係した山岳地域での測量の歴史について紹介する。同館によると、こうした企画展は全国初という。

 会場では、測量の際に用いた「測標」と呼ばれる高さ約4メートルのやぐらを再現。水平角度などを測った経緯儀などの測量機器も展示している。また明治時代に作製された20万分の1地図から、より詳細で正確な内容となった現行の2万5千分の1地図までの新旧の地図を比較して展示している。

 また、山岳地域の詳細な測量をするため、測量士が次々と南アルプスの山々に登り、3角点を設置していった経緯をパネルや写真で説明。「農鳥山の三角測量標を見たときはうれしかった」などと、明治、大正時代の近代登山の先駆者たちが記述したエピソードも30枚のパネルにまとめている。

 床には近代地図の基礎となった伊能忠敬の測量で作製された「伊能大図」のうち、関東地域を中心とした部分を約5メートル四方につなげて展示。地図の上に立ち、じっくりと見ることができる。

 来年1月31日まで開催。午前9時から午後5時まで。休館日は毎週水曜日。

【写真上】山頂などでの測量に用いた高さ約4メートルのやぐら(再現)
【写真下】地図の上に立って見ることができる伊能忠敬測量の「伊能大図」=いずれも南アルプス市の南アルプス芦安山岳館

(2005年6月19日付 山梨日日新聞)
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