2016.7.15 News /

登山家らリニア反対 都内で集会 南ア貫通懸念

 登山者の視点でリニア中央新幹線の建設に反対しようと、東京都内や沿線地域の登山関係者らが14日、都内で「リニアで南アルプスを壊さないで」と題した集会を開いた。南アルプスにトンネルを貫通させることで景観や自然が破壊されるとして、計画のストップを訴えた。

 登山家や登山ガイドら登山関係者が呼び掛け人となって実行委員会を組織。集会には東京や静岡、長野などから約130人が参加した。

 実行委の呼び掛け人の一人、登山ガイドの山田哲哉さんは「南アルプスのど真ん中をトンネルが通ることがどれほど問題か、声を大きくしていきたい」とあいさつした。

 登山家らが交代でマイクを握り「南アルプスの環境への負荷は計り知れない」などと建設反対を表明。参加者からも「トンネルを一度開ければ環境は二度と元に戻せない」と、山の自然景観や地下水、生態系への影響など危惧する声が相次いだ。

 実行委は集会を契機に、千人を目標に建設反対への賛同者を募る。来年早期には国土交通、環境両省、JR東海に建設中止を申し入れる考えだ。

 【写真】リニア中央新幹線の建設反対を呼び掛けていこうと登山関係者らが開いた集会=東京都内

 (山梨日日新聞 2016年7月15日付)

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