2015.11.06 News /

櫛形山・サラシナショウマの食害防ぐ 壊滅状態から群生復活 ネット設置が奏功 富士川町

 櫛形山の富士川町側の登山道付近で、ニホンジカによる食害で一時は壊滅状態になった高山植物「サラシナショウマ」の群生が復活の兆しを見せている。同町と「櫛形山を愛する会」(手塚二郎会長)が2年前から設置している防護ネットの効果で、群生が広がり、今年は約千株が花を咲かせた。同会員は「花でいっぱいの櫛形山に戻したい」と話している。

 サラシナショウマはキンポウゲ科で、8月中旬から9月にかけて長いブラシのような白い花を咲かせる。同山では富士川町側の池の茶屋登山口付近にしか群生地がないという。

 同会によると、10年ほど前から食害がひどくなり、周囲は「芝を刈った後のゴルフ場のようになってしまった」(同会員)という。山小屋「櫛形山ほこら小屋」のノートにあった「花がなくてさみしい」との書き込みをきっかけに、同会が町に防護ネットの設置を依頼した。

 ネットはポリエチレン製で高さ約2メートル。2013年度に約260メートル、14年度に約200メートルにわたって設置。同会によると、食害の減少に伴い昨年から徐々に群生が広がり始めた。サラシナショウマだけでなく、直径3センチほどの紫色の花をつけるレンゲショウマも数株が確認できたという。

 10月27日は同会のメンバーと町職員の約20人が、支柱や網を取り付けるなどして、新たに約410メートルにわたって防護ネットで群生を囲った。

 手塚会長は「ネット設置の効果が出てうれしい。もっと多くの登山者に櫛形山を訪れてもらいたい」と話している。

 【写真】防護柵を設ける「櫛形山を愛する会」のメンバーら=富士川・櫛形山池の茶屋登山口

 (山梨日日新聞 2015年11月6日付)
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