2015.2.11 News /

山岳遭難、最多の127人 昨年の山梨県内

 県警は1月30日、昨年1年間の山岳遭難の発生状況を発表した。遭難者数は127人に上り、1965年の統計開始以来最多。中高年層が全体の8割以上を占めている。

 県警地域課によると、遭難者はそれまで最多だった2013年を2人上回った。遭難件数は110件で昨年に比べ3件減ったが、過去2番目に多かった。年齢層でみると、40歳以上が104人で全体の81.9%、60歳以上が59人だった。

 登山者の出身別では県外者が全体の9割を占め、最も多かったのは東京都で36人、次いで埼玉県が22人。山岳別では秩父山系が最も多く37件(昨年比6件増)、次いで南アルプス33件(同7件減)、大菩薩・道志山系が17件(同5件増)、富士山8件(同7件減)など。警察官延べ639人、消防隊員ら延べ511人が救助のために出動した。

 県警地域課は、遭難が多発した原因について「冬の大雪で春先も残雪が多く、滑落事故が多かった。秋の登山シーズンは好天が続き、登山者が多かった」と説明している。

 登山計画書の提出率は25.5%にとどまった。県警は「アウトドアショップなどと連携し、注意喚起や登山計画書の提出を呼び掛ける」としている。

 (山梨日日新聞 2015年2月10日付)

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