2014.7.05 News /

甘利山に環境トイレ 韮崎市 観光客受け入れ、新設へ

 山梨県韮崎市は年内に、甘利山広河原駐車場内の古くなったトイレを取り壊し、跡地に環境配慮型のトイレを設ける。甘利山を含む南アルプスが、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の生物圏保存地域「エコパーク」に登録されたことに伴い、観光客の受け入れ体制の充実を図る。

 現在のトイレは木造小屋の一角にあり、市が1973年から管理している。男女兼用で、小便器2基を備え、地下に排水している。小屋はもともと甘利山財産区が所有し使っていたもので、市が譲り受けた。小屋のトイレだけでは便器の数が少ないため、近くに簡易トイレ4基を置いている。

 市商工観光課によると、新しいトイレは男女別で、障害者用の個室も設ける。廃水を浄化し、再利用できる循環型の造りにする。周囲の自然に溶け込むようログハウス風の外観を考えている。総事業費は約1480万円。秋に着工し、年内の完成を目指す。

 エコパークでは、甘利山は自然との共生を目指す「緩衝地域」に含まれる。同課担当者は「エコパークの登録もあり、観光客の増加が期待できる。環境を保護しつつ、快適な山登りを提供できるようにしたい」と話している。

 【写真】年内に環境配慮型のトイレを設ける駐車場。現在のトイレを備えた小屋(右)は取り壊す=韮崎・甘利山

(山梨日日新聞 2014年7月5日付)

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