2014.7.03 News /

鳳凰三山の歌 思い出刻む 主婦2人が作り韮崎に贈る 市がCD化、エコパークPRにも

 東京都内に住む登山愛好家の主婦2人が、南アルプスの鳳凰三山に親しみを込めて作った歌を韮崎市に贈った。市は歌をCD化し、市観光協会のホームページ(HP)で公開するほか、イベント会場などで流す。2日には市役所でお披露目式が行われた。

 歌を作ったのは、東京都国分寺市の楠冨士子さん(51)と、岸本妙子さん(52)。楠さんが1985年ごろ、鳳凰三山に登り、思い出にと、当時所属していた会社の山岳部員の仲間の岸本さんと一緒に作詞、作曲した。

 2人が一昨年、約25年ぶりに部員の仲間たちと会う機会があり、楽譜を見せたところ、仲間に「この曲を広めた方がいい」と勧められ、知人らを介して市商工観光課に楽譜を渡した。

 タイトルは「山恋しくて鳳凰三山」。フォークソング調の曲で、歌詞は4番まである。「都会の冷たさを 逃れてくれば 木々がさざめく 夜叉神峠」など、当時の心情や景色の様子を織り交ぜた。

 市は、県内のご当地ソングを歌っている甲府市武田1丁目のミュージシャン松田三男さん(58)に依頼し、6月中旬にレコーディングした。

 CDのジャケットには鳳凰三山の写真と、南アルプスが国連教育科学文化機関(ユネスコ)の生物圏保存地域「エコパーク」に登録されたことを示す文言を入れた。

 2日は市役所に楠さんと岸本さん、松田さんが訪れ、横内公明市長の前で一緒に歌った。横内市長は「エコパークの登録もあった記念すべき年に、素晴らしい歌を作ってもらった。CDは市や南アルプス、エコパークのPRのために使いたい」と話した。

 楠さんは「若い頃に2人の趣味で作った歌が、何かのために役立つとは思ってもみなかった。多くの人に歌を聞いてもらい、できれば鳳凰三山を登りながら口ずさんでほしい」と笑顔で話した。

 【写真】鳳凰三山の歌を披露する(右から)岸本妙子さん、楠冨士子さん、松田三男さん=韮崎市役所

(山梨日日新聞 2014年7月3日付)

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