2012.2.10 News / 登山 / 人物・団体 /

リニア貫通マイナス要素? 地元関係者影響を懸念

 国内6番目となる世界自然遺産候補の選考で、2003年の“落選”以来、再びスタートラインに立つことになった南アルプス。地元の関係者は登録への光が見えたことを歓迎しつつも、「有力候補になったわけではない」と冷静に受け止める。前回は最終選考まで残ったが、その後、リニア中央新幹線のトンネル建設が決まっており、選考への影響を懸念する声もある。

 「あらためて候補に挙がるとすればうれしい」。世界自然遺産登録の国内候補地選考で再び検討対象になる方針が決まった9日。登録を目指してきた中込博文南アルプス市長は笑顔を見せた。

 ただ、南アルプスのほか、前回候補地から漏れた15地域や、その後、価値が認められた地域も検討対象になる。ライバルは少なくないだけに、中込市長も「あくまでも検討対象になっただけ」と冷静だ。

 一方、南アルプスを長さ20キロにわたって貫くリニア中央新幹線のトンネル工事に対しては、自然環境への負荷を懸念する声が上がっており、選考過程でマイナスの評価になるのではないか、との声も。

 南アルプスの生態系などをまとめた「南アルプス学術総論」の作成に携わった、県環境科学研究所の輿水達司特別研究員は、「トンネル建設工事で、南アルプスの地下水脈に影響が出る可能性がある」と指摘。「世界自然遺産登録を目指す上でマイナス要素にならないよう、十分な調査を行った上で、工事を進めることが必要だ」としている。

 (2012年2月10日付 山梨日日新聞)
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