2011.11.15 News / 登山 / 人物・団体 /

林業従事者が市有林保護 登山道整備やほこら清掃 櫛形山の自然、歴史を後世に

 南アルプス市内の林業従事者らでつくる「山友会」(名取栄一会長)は、櫛形山北部の市有林を守る活動を続けている。市有林の敷地内に祭られている「山の神」の管理も行っていて、地域に残る自然の保護や歴史を後世に伝えていくことを目的にしている。

 猟師や林業に従事していた旧白根町の住民が中心となって1950年に親睦会を結成。同会が前身となって山友会は発足した。77年から自然保護を目指したボランティア活動を本格的に開始。現在は14人の会員らが年6回程度山に入り、登山道の整備や神様が祭られているほこらの清掃などを行っている。

 管理する市有林の面積は約12ヘクタール。周辺に整備されている登山道や作業道沿いに約30体の神様が地蔵やほこらとして祭られている。中には元文や安政など江戸時代の元号が記されている神様もあり、「安全祈願や雨乞いのために祭られたと推測される」(同会)という。

 登山道沿いには、林業従事者が伐採したクヌギやナラの木を販売用の炭にするために使っていた石窯も残されている。同会の名執雅人さん(66)は「昔は林業で生計を立てていた住民が多かった。山には地域の歴史を伝える材料がある」と話す。

 同会は年2回、市教委主催の自然観察会で講師を務めていて、市民らに自然の大切さを伝えている。名取会長は「地域の発展とともに育まれてきた自然をこれからも守り続けたい」と話している。

 【写真】山林の中で登山道などを整備する山友会のメンバー=南アルプス市内

 (2011年11月15日付 山梨日日新聞)
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