南アルプスをジオパーク登録へ 3県推進協 専門部会設け調査 世界自然遺産への弾みに

 山梨、長野、静岡三県の関係10市町村でつくる南アルプス世界自然遺産登録推進協議会は、南アルプス一帯の地質を活用したジオパーク登録を目指す。近く、日本ジオパーク連絡協議会(東京)に加入するとともに、推進協内に専門部会を設けて調査・研究に着手する。貴重なエリアとして関連市町村が一丸となって取り組むことで、世界自然遺産登録に向けた弾みにしたい考えだ。

 連絡協などによると、ジオパークは科学的に貴重で特色のある地質遺産を複数含んだ一種の自然公園。他県では小田原・箱根ジオパーク推進連絡会(神奈川)や環霧島会議(鹿児島・宮崎)などが既に連絡協に加入している。

 海底からの隆起によって形成された地形や地質、自然環境などが特色の南アルプス一帯がジオパークとして有効活用できれば、「世界自然遺産登録に向けた足掛かりになりうる」(南アルプス市みどり自然課)と期待する。

 推進協は、ユネスコの支援を受けて活動する世界ジオパークネットワークへの登録を目指し、国内約10の参加団体と情報交換を重ねる。また地質や自然環境の保護、ジオツーリズムによる環境教育の推進や観光振興で地域の活性化も図る予定だ。

 専門部会は、県内4市町でつくる南アルプス世界自然遺産登録県連絡協議会が設置している学術調査委員会とも連携して、地形や地質遺産価値などの調査・研究を行う。

 一方、このほど長野・伊那市で開いた推進協の総会で会長に小嶋善吉静岡市長、副会長に南アルプス市の今沢忠文、伊那市の小坂樫男両市長が再任された。南アルプスの情報冊子の作成や南アルプスについて研究する各分野の専門家を集めて学会の開催なども決めた。世界自然遺産登録に向け、関係者が現地視察もした。

(2008年4月29日付 山梨日日新聞)
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