早川に初のコンビニ開店へ

9月8日に麓の直売所を新装して開店する「ヤマザキYショップ麓の直売所」=早川町保

 日本一人口が少ない町の早川町に、町内初のコンビニエンスストア「ヤマザキYショップ麓の直売所」(同町保)が9月8日に開店する。公設民営で、町の施設「麓の直売所」を新装する形で、直売所の指定管理者となっている南アルプスふるさと活性化財団が運営を担う。深沢肇町長は「町民の買い物の利便性を向上し、長く住み続けられるような町づくりを進めていきたい」と話している。

 財団によると、町には雑貨や食料品を扱う店が少なく、買い物は麓の直売所や同じく財団が運営する温泉施設「西山温泉・湯島の湯」(同町湯島)の売店のほか、移動スーパーなどに限られる。利便性向上を図ろうと町がコンビニ誘致を進めていた。

 コンビニでは、山崎製パンのパン、弁当などの食料品や日用品など100種類を超える商品を販売。直売所で販売していた町内で製造したハムやみそなども引き続き取り扱う。商品数はこれまでの約3倍になるという。湯島の湯の売店や、観光施設「南アルプスプラザ」にもコンビニの商品の一部を置く予定。コンビニの看板や備品設置など施設整備費は町が負担し、販売や仕入れなどの運営は財団が担う。

 コンビニ誘致には、山あいに位置する町の立地的な面から商品の輸送に課題があった。身延町の「ヤマザキYショップJA山梨みらい中富店」まで山崎製パンに商品を輸送してもらい、同店から早川町内までは財団担当者が運ぶ形にすることで課題を解決した。

 現在、財団のスタッフ3人が店舗運営やマニュアルに関する研修を受けたり、商品を並べたりして開店に向けた準備を進めている。8日には店舗前で開店式典を行う。営業時間は午前8時~午後6時の予定。

(山梨日日新聞 2025年8月24日掲載)

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