ストリートビューで南アルプスを縦走 農鳥岳－間ノ岳－北岳 グーグル公開　臨場感満点

　検索大手のグーグルは、道路沿いの風景をパノラマ写真で画面に表示する地図検索サービス「ストリートビュー」で、国連教育科学文化機関（ユネスコ）の生物圏保存地域（エコパーク）に登録された南アルプスを初公開した。日本で２番目に高い北岳（３１９３メートル）、３番目の間ノ岳（３１９０メートル）、農鳥岳（３０２６メートル）の縦走ルートを閲覧できる。

　グーグルによると、登山家が１５個のカメラを搭載した「トレッカー」と呼ばれるバックパック型の機材を背負い、早川町の奈良田から農鳥岳に入り、間ノ岳、北岳を縦走して、広河原へ戻るルートを３日かけて撮影した。麓の紅葉が見頃を迎えた１０月下旬に撮影した。

　公開された画像では登山道の傾斜や岩場など、山頂までの険しい道のりが分かり、富士山や北アルプス、八ケ岳を望むことができる。

　グーグルの担当者は「登山を考えている人にはシミュレーションに使ってもらい、登山できない人にも実際に登ったような感覚を味わってほしい」と話している。南アルプス市は「エコパークに登録された南アルプスの山々の魅力を国内外の人に知ってもらうきっかけになる」と期待している。

　（山梨日日新聞　2014年12月6日付）