2014.11.27 News /

櫛形山のアヤメ 群生地復活へ 南アルプス市 食害防護ネット完成 8万平方メートルを保護

 南アルプス市は、櫛形山のアヤメ群生地で食害対策として進めてきた防護ネットの設置作業を完了した。2007年から始めた事業で、全長約1800メートルにわたって群生地を囲った。市の担当者は「東洋一と呼ばれたアヤメ群生地がもう一度見られることを願っている」と期待している。

 櫛形山の裸山(標高約2000メートル)とアヤメ平(同約1900メートル)エリアはかつて、約3000万本が咲き誇るアヤメの群生地として知られた。しかし、シカなどが花を食べに入り込み、踏み荒らすなどした影響で、アヤメの咲く数が激減していた。

 市は07年、専門家らで「櫛形山アヤメ保全対策検討会」を発足し、アヤメの育成に必要となる環境保全対策やアヤメ自生地の植生調査を実施した。食害被害が深刻との調査結果を受け、アヤメの自生エリアに防護ネットを設置した。

 この結果、ネット内のアヤメ自生本数は11年に198本、12年に307本、13年に461本と年々増えた。効果が確認されたことからネットを張る範囲を毎年拡大してきた。約1200万円をかけ、約8万平方メートルを囲った。

 このほど最後となる作業が行われ、市やNPO法人芦安ファンクラブ、櫛形山を愛する会などのメンバーら約25人が参加。約150本の支柱を立てたり、網を設置したりした。

 市みどり自然課の石川博文さんは「何年後かにアヤメの群生が復活して、また大勢の人が訪れてもらえる場所に復活すればうれしい」と話している。

 【写真】アヤメの群落に防護ネットを設置する関係者=南アルプス・櫛形山

 (山梨日日新聞 2014年11月26日付)
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