交通網整備へ専門部署 観光客の増加見込む 南アルプス市

 南アルプス市は4月から、市内の交通ビジョンを検討する「交通政策室」を新たに設置する。リニア中央新幹線の開通や南アルプスのユネスコ・エコパーク登録などによる将来的な観光客の増加を見込み、観光交通網の整備や電車路線へのアクセス強化、交通弱者への対応などに取り組む。

 市によると、交通政策室は櫛形本庁舎内の総合政策部内に設置。市が補助金を出して運行するバスのほか、福祉や介護関係の部署が所管する福祉バスなど市内の状況を把握し、全体的な将来像を検討する。

 市内には電車路線の駅がないため、公共交通機関はバスのみ。ただ、採算性からバス路線も年々減少傾向にあるため、近隣の在来線とのアクセス強化を図る。交通の拠点として、バスターミナルを整備することも構想している。

 一方、市では新庁舎建設に伴って支所の一部が縮小される見通しで交通弱者への対応が急務。このため、交通政策室では、高齢者や障害者など本庁舎を訪れることが困難な住民への対応も検討するという。

 (山梨日日新聞 2014年3月4日付)

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