櫛形山のアヤメ保全対策 成果着々 調査検討会が報告書 防護ネット設置を推進

 南アルプス市は、消滅の恐れがある櫛形山のアヤメ群落の保全に取り組んでいる「櫛形山アヤメ保全対策調査検討会」(大久保栄治会長)の活動成果を報告書にまとめた。同検討会は「これまでの調査結果を分析して、さらにアヤメの保全対策に力を入れていきたい」としている。

 同市は、アヤメの保護に向けて2007年に検討会を設立し、野生動物の侵入を食い止める防護ネットの設置を開始。ニホンジカやイノシシの食害や踏み荒らしによってほとんどのアヤメが咲かなくなっていたが、昨年7月に行った植生調査では約250本の開花を確認するまでに回復した。

 報告書では、アヤメの開花数の減少が指摘され始めた1960年代後半からの変化を踏まえ、現在のアヤメの生育状況を説明。ニホンジカなどの野生動物の出現状況を、定点カメラで撮影した写真を交えて掲載している。また、櫛形山周辺で確認されているチョウ類の今後の保全対策についても言及している。

 検討会は、アヤメの保全に向けて、本年度も引き続き裸山エリアとアヤメ平の2カ所を中心に、防護ネットの設置を進めていくという。

 事務局を務める同市みどり自然課は「自然環境の変化などを注視しながら、櫛形山の今後の利用と保護についてより良い方法を検討していきたい」としている。

 【写真】櫛形山のアヤメ保護に向けた調査結果をまとめた報告書

(2012年4月24日付 山梨日日新聞)
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