2025.11.09
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キッズゲルニカ22年ぶり 南ア・甲西中3年生が制作 平和への願い込める

3年生が制作したキッズゲルニカ(右)の発表会。22年前に制作された作品も展示された=南アルプス・甲西中
南アルプス・甲西中の3年生は、キッズゲルニカを制作した。同校は2003年、県内で初めてキッズゲルニカの制作に取り組んでいて、戦後80年の節目に、当時制作に携わった教員の発案で22年ぶりに“新作”が発表された。10月31日に同校で披露され、3年生が在校生や保護者らに平和への思いを語りと歌で届けた。
キッズゲルニカは、ピカソの代表作「ゲルニカ」(縦約3・5メートル、横約7・8メートル)と同サイズのキャンバスに、子どもたちが平和を願って絵を描く取り組み。同校でキッズゲルニカの制作に携わった芦沢良美教諭が提案し、「キッズゲルニカプロジェクト」と題して、3年生99人は1年次から、ゲルニカを描いた卒業生や被爆伝承者の話を聞くなど学びを深めてきた。
今年4月には修学旅行で広島・平和記念公園を訪問。現地で感じた衝撃や苦しみを共有し、絵のモチーフに落とし込んだ。約1カ月かけアクリル絵の具で曇り空の下の原爆ドームや兵器を求める手などを描き、「探究心が使い方によって人を滅ぼす」との意味を込めた化学式も記している。
発表会では、03年に制作された作品も展示され、生徒がこれまでの取り組みを報告。
作品は3年生の卒業後、世界各地で作品を展示するキッズゲルニカ国際委員会に送ることにしている。
(山梨日日新聞 2025年11月7日掲載)



