地域に伝わる節句飾り 南ア・安藤家住宅 多彩な210点展示

全長7メートルのこいのぼり=南アルプス市西南湖

戦前から昭和40年代に飾られていたのぼり旗

茶室に飾られた小笠原流礼法の節句飾り

 端午の節句(5月5日)に合わせ、南アルプス市西南湖の重要文化財・安藤家住宅で18日、こいのぼりや節句飾りの展示が始まった。全長7メートルのこいのぼりや、県内独自の節句飾り「おかぶと(かなかんぶつ)」など210点を展示。市教委担当者は「子どもの幸せを願う思いがうかがえる」と話す。

 施設入り口には、市民が実際に飾っていた全長約7メートルのこいのぼりが展示され、昭和初期に市内の染物店などで作られたのぼり旗も並ぶ。のぼり旗や掛け軸、人形は、金太郎など説話の登場人物や武将などがモチーフになっていて、「子どもたちがどんなふうに成長してほしいのか、時代によって変わる大人の願いが見て取れる」(担当者)。
 江戸後期から明治中期に流行した県内独自の節句飾り「おかぶと(かなかんぶつ)」も展示。市発祥の「小笠原流礼法」の節句飾りもある。18日は南湖保育所の年長園児約20人が見学に訪れ、飾りの意味などについて説明を受けた。
 展示は6月2日まで。午前9時~午後4時半。入館料は大人300円、小中高生100円。

(山梨日日新聞 2025年4月26日掲載)

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