2010.11.09 News / 自然文化 / 人物・団体 /

櫛形山/シオジの森/乙女高原 日本山岳遺産に認定 甲府でサミット

 「第1回日本山岳遺産サミットin山梨」(日本山岳遺産基金、山と渓谷社主催)が3日、甲府商工会議所で開かれた。日本の豊かな自然環境を守り、次世代につなげようと設けられた「日本山岳遺産基金」の認定地が発表され、山梨県から櫛形山(南アルプス市)、小金沢シオジの森(大月市)、乙女高原(山梨市)の3山岳エリアが選ばれた。

 3山岳エリアは、地域住民らが主体的に環境保全や啓発活動に取り組んでいる点が評価された。各エリアで活動している櫛形山ネットワーク、シオジ森の学校、乙女高原ファンクラブの3団体の代表らが、これまでの取り組みや今後の計画を発表し、認定証を受け取った。県外では愛媛県の石鎚山が認定された。基金からの助成金300万円を各団体で分け合い、保全や啓発活動で活用される。

 サミットでは日本山岳遺産基金会長で、山と渓谷社社長の関本彰大さんが「大きな変化の時代に、地域の環境保全活動を支援する基金の意義は大きい。自然豊かな山梨でスタートを切れることを光栄に思う」とあいさつ。山中湖村在住の登山家、戸高雅史さんらによる講演もあった。

 基金は今年7月、山と渓谷社創立80周年事業の一環として設立。遺産認定地は特定の山岳エリアで、原則3年以上の活動実績を伴う団体があることが条件となる。

 【写真】日本山岳遺産の認定地が発表されたサミット=甲府商工会議所

(2010年11月4日付 山梨日日新聞)

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