2023.2.03
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県内 山岳遭難33%増
コロナ禍前水準に
山梨県警は2日、2022年の山岳遭難事故が155件で、前年より39件(33.6%)増えたと発表した。過去5年間で2番目に多い。新型コロナウイルス禍で20、21年は110件余りに減っていたが、県警はコロナ禍前の水準に戻ったとみている。
増えた原因について、担当者は「新型コロナウイルス感染拡大防止の行動制限の緩和や、夏山シーズンに天候が良かったことなどが影響した可能性がある」と話している。
県警によると、22年の遭難者は174人で前年比40人(29.9%)増加。死者は前年より7人(58.3%)増の19人、負傷者は18人(35.3%)増の69人だった。遭難の態様は滑落が43件で最も多く、道迷い38件、転倒25件、発病18件などと続いた。
遭難者の年代は50代が35人で、20.1%を占め最多。60代34人、70代33人も目立った。居住地は東京が50人で28.7%を占め、神奈川が39人、山梨が23人だった。
遭難があった山系は南アルプスが48件で最も多く、大菩薩・道志42件、秩父41件、御坂15件など。月別では10月が31件で最多だった。
県警は、結果を分析して登山道のパトロールを強化し、居住地や年代に応じて情報発信に努めるとしている。
(山梨日日新聞 2023年2月3日掲載)