2020.11.29 News /

安全な登山呼び掛け

県警が遭難増加で緊急活動

 10月以降、山梨県内で山岳遭難が増加傾向にあるとして、県警は28日、JR中央線の駅などで登山者に安全な登山を呼び掛ける緊急街頭活動を始めた。

 日下部、富士吉田、大月、上野原の4署管内の計9カ所で実施。このうち甲州・JR甲斐大和駅では、日下部署員らが登山者に注意を促すチラシを配布。日没に備えてヘッドライトを用意しているか尋ねるなどし、登山届を提出していない人にはその場で記入を求めた。

 県警地域課によると、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、4月以降の月別遭難発生件数は前年を下回り続けていたが、10月は前年と同数の19件となり、11月27日現在では28件と前年の4倍近くになった。人の動きが活発になり、好天が続いたことが影響したとみられる。

 同課によると、登山届は標高の高い一部の山を対象に義務化されているが、低山でも道迷いなどの遭難が多発しており、県警が提出を呼び掛けている。同課の宮城隆栄山岳警備安全対策隊長は「登山届を提出し、油断せず、複数で登ってほしい」と話した。

(山梨日日新聞 2020年11月29日掲載)

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