2004.9.10 News / 登山 / 人物・団体 /

山岳救助に市職員が協力 南アルプス市で隊結成計画 独自組織で捜索支援

 南アルプス市は、山岳遭難の発生時に警察からの要請を受けて登山者の捜索・救助活動を支援する「山岳救助協力隊」を結成する。市職員の中から隊員を募り、来年夏の登山シーズンには活動できる態勢を整える予定。南アルプス林道の復旧による登山者の増加と比例して遭難、転落事故などが増える傾向にある中、独自組織の新設で有事に備える。市は「山の魅力を伝えるだけでなく、万全の態勢で登山客を迎えたい」としている。

 これまで南アルプスの「玄関」に位置する芦安地区には救助活動を担える山岳会のような組織はなく、遭難発生時は南アルプス署や山小屋関係者、旧芦安村役場の職員が中心となって救助にあたってきた。町村合併で昨年4月に同市が誕生してからは、職員を救助活動に派遣する態勢が整っていなかったという。

 同署によると、南アルプスでは北岳を中心に年間10件程度の山岳遭難や転倒・転落事故が発生している。ことしは既に9件発生し、12人が重軽傷を負った。

 来シーズン以降も遭難、事故の増加が予想されることから、市は支援組織の設立を計画した。救助協力隊を25人以内で組織することや、出動ごとに市長に活動報告書を提出することなどを定めた設置規程を作成。装備品の購入費などとして、約300万円を9月定例市議会に提出する一般会計補正予算案に盛り込む。

 こうした行政側の取り組みに、同署は「市と連携をとり、迅速な救助活動ができるようにしたい」と歓迎の意向。市は「行政が積極的に安全対策に取り組んでいる姿勢を示すことで、観光振興にもつながれば」と期待している。

(2004年9月10日付 山梨日日新聞)

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