南ア観光、将来像探る 崩落影響受け南アルプス市 振興計画作成へ

 南アルプス市は南アルプス林道の通行止めで芦安地区の観光に大きな影響が出ていることを受け、南ア観光の在り方を総合的にとらえた観光計画を作成する方針を固めた。石川豊市長が十六日の記者会見で明らかにした。

 年間四十万人が訪れる南アでは今年、同林道が崩落のため通行止めになっている影響で、登山者数が大幅に減少している。計画は、マイカーの乗り入れ規制を含む林道の将来の在り方や市営の山小屋、駐車場の整備などを含め、南ア観光を総合的にとらえたものにする。

 東京都内のコンサルタント会社に調査を委託するほか、NPO(民間非営利団体)・芦安ファンクラブの会員らをメンバーとする「南アルプス研究懇話会」を立ち上げ、市の観光振興について検討を進める予定だ。

 十九日に開会する九月定例市議会に提出する一般会計補正予算案に、計画の作成業務委託料三百万円、同懇話会の経費約三十五万円を盛り込んだ。

 石川市長は「南アルプスでは老朽化した施設の整備が必要になっている。素案を年度内にまとめ、来年度以降の施策に生かしたい」と話した。

(2003年9月17日付 山梨日日新聞)

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