2015.7.18 News /

櫛形山アヤメ開花、500株 南アルプス 防獣ネット設置が奏功

 南アルプス市は、櫛形山のアヤメ群生地でシカなどの食害対策として昨年設置した防護ネット内のアヤメの開花状況を調査した。昨年の2倍となる約500株のアヤメを確認。市みどり自然課は「生育は順調。今後も経過を見守っていく」としている。

 櫛形山ではかつて、東洋一の規模といわれたアヤメの大群落が自生していたが、ニホンジカ、イノシシの食害や踏み荒らしなどで激減。市などは保護のため、2007年から防護ネットを設け始め、昨年に約7200平方メートルを囲う防護ネットを同山の裸山エリアに完成させた。

 調査は12日に実施。防護ネット内のアヤメを調べたところ、前年の約250株から約500株に増加。アヤメのほかにも、高山植物のテガタチドリ、キンポウゲなども増え始めているという。

 市などは定期的に効果を確認し、名所復活を目指した取り組みを検討していく。アヤメは現在見頃を迎え、7月下旬まで楽しめるという。同課の担当者は「きれいなアヤメをぜひ見に来てほしい」と話している。

 【写真】アヤメの開花状況を調査する市の担当者ら=南アルプス・櫛形山

 (山梨日日新聞 2015年7月17日付)

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