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2003.3.13 所属カテゴリ: 芦安 / 自然文化 / 地名 /

芦安

 山梨県南アルプス市の一部で旧芦安村。山梨県の最西端にあり、南に富士川町、早川町に接し、西は標高3193メートルの北岳を主峰とする南アルプス国立公園の主要部を占める。東西20キロ、南北8キロと細長く総面積約148平方キロのうち96.4%が森林。農用地は0.1%。東南部のほぼ中央を御勅使川が流れ、その両側に耕地が開ける。

 南朝の遺臣と思われる人々が、約800年前に同川沿いに耕地を開き農耕と狩猟を営むようになったのが、村落形式の始まりといわれ県内で最も古い村のひとつとされた。戦国時代の武田氏全盛期には、金や銅の採掘、森林開発が行われた。1875(明治8)年、旧安通村と旧芦倉村が合併し「芦安村」に、2003年4月1日、近隣の櫛形、白根、甲西、若草、八田の5町村と合併し南アルプス市となった。

 南アルプスの前衛でびょうぶのように立ちはだかる夜叉神峠にトンネルが開き、長野県長谷村(現・伊那市)まで通り抜けられる南アルプス林道が1980年までに完成、温泉開発も進められ、山岳観光地として脚光を浴びるようになった。